日本レジストリサービス(JPRS)は2026年10月16日、ルートゾーンの署名に関わる鍵であるKSKの切り替え状況を公表しました。ICANNは2026年10月15日、新KSK「KSK-2024」への切り替えが予定通り完了したと発表しています。一方、一部システムへの影響報告があり、切り替えとの関連は評価中です。
新KSKでの署名が開始、更新作業は第3段階へ
KSK-2024での署名は、日本時間の2026年10月11日23時に始まりました。今回の切り替えは、ルートゾーンのKSKを更新する「ロールオーバー」の一環です。
KSKロールオーバーは主に4段階で進み、今回の切り替えは第3段階に当たります。「切り替え完了」は、更新に関わるすべての手順が終わったという意味ではありません。次の手順として、旧KSKの失効が2027年1月11日(協定世界時)に予定されています。
情シスは、今回の切り替え後の状況確認と、旧KSK失効への準備を分けて管理するとよいでしょう。予定日だけでなく、自社環境の確認担当者や委託先への問い合わせ状況も残しておくと、次の確認につなげられます。
影響報告はあるものの、原因は評価中
ICANNには、一部システムが影響を受けたとの報告が寄せられています。ただし、報告された影響と今回の切り替えとの関連は、引き続き評価中です。ICANNは今後も監視と問題への対応を続けるとしています。
このため、社内で問題が見つかっても、切り替えが原因と決めつけないことが重要です。反対に、予定通り切り替わったという発表だけで、自社環境にも問題がないと判断することはできません。発生時刻や影響範囲を記録し、切り替えの情報と照合できる状態にしておくことを勧めます。
日本での提供や国内の対象システムについては、発表には書かれていません。日本の企業が一律に対応対象となるかどうかも、今回の情報だけでは判断できません。
影響する会社・しない会社
- 影響する: ルートゾーンKSKの更新に関わるシステムを運用・管理する会社は、確認の対象です。ただし、影響が出る製品名、版、設定条件は発表には書かれていません。
- 影響する: 切り替え前後にシステムの問題を把握した会社は、関連の有無を確認する必要があります。時期が重なることだけで原因が確定するわけではありません。
- 影響しない: 影響しないと断定できるサービス、製品、地域、企業規模の条件は、発表には書かれていません。自社や委託先の運用状況を確認せず、対象外と判断しないようにします。
情シスが今日やること
- 運用台帳で担当を確認する。 まず、ルートゾーンKSKに関係するシステムの管理者が社内か委託先かを整理します。不明な場合は、ネットワーク運用担当者に確認を依頼してください。今回の発表には、製品別の管理画面や設定場所の指定はありません。
- 切り替え前後の記録を確認する。 運用担当者と、監視記録や障害受付の履歴を確認します。問題があれば発生時刻、対象システム、症状をまとめ、社内の問い合わせ窓口にも共有します。切り替えとの関連は未確定として扱ってください。
- 委託先へ確認事項を送る。 管理を委託している場合は、新KSKへの切り替え後の確認状況、把握している問題、旧KSK失効に向けた作業の要否を問い合わせます。回答と確認日を運用記録に残すことを勧めます。
- 旧KSK失効前の確認を予定に入れる。 2027年1月11日(協定世界時)の予定を運用カレンダーに登録し、それまでに再確認する担当者を決めます。追加の対応内容や期限は発表には示されていないため、JPRSとICANNの続報を確認して作業計画を更新してください。